1.法律の目的と法人格取得の効果
ボランティア・NPO・特定非営利活動法人(NPO法人)はどう違う?
ボランティア
組織/個人 |
個人 |
収益・報酬との関係 |
原則的に無報酬 |
目的との関係評価・責任性 |
自己実現や自己満足のための活動もある。 |
マネジメント |
個人としてみたときは不要。グループとしてはあるが、NPOと比べるとより単純 |
収益活動の必要性 |
原則としてなし。あっても付随的。 |
契約手続(自動車購入や借入等) |
個人名義で行わなければならない。個人が無限責任を負う。 |
活動のルール |
グループ内部での話し合いにより、自由に行える。 |
情報公開 |
グループ内部だけの公開で可。 |
NPO
組織/個人 |
組織(任意団体) |
収益・報酬との関係 |
収益をあげるが非営利。報酬を受けるスタッフがいる場合も多い。 |
目的との関係評価・責任性 |
目的(社会的使命)達成を第一義とする。目的の達成度がその評価軸で、責任性も問われる。 |
マネジメント |
必要かつ重要。 |
収益活動の必要性 |
組織維持のため必要な場合が多い。重要。 |
契約手続(自動車購入や借入等) |
個人名義で行わなければならない。個人が無限責任を負う。 |
活動のルール |
グループ内部での話し合いにより、自由に行える。 |
情報公開 |
グループ内部だけの公開で可。 |
NPO法人
組織/個人 |
法人(社員10人以上) |
収益・報酬との関係 |
収益をあげるが非営利。報酬を受けるスタッフがいる場合も多い。 |
目的との関係評価・責任性 |
目的(社会的使命)達成を第一義とする。目的の達成度がその評価軸で、責任性も問われる。 |
マネジメント |
必要かつ重要。 |
収益活動の必要性 |
組織維持のため必要な場合が多い。重要。 |
契約手続(自動車購入や借入等) |
法人名義で行える。法人の有限責任。 |
活動のルール |
定款等の定めにしたがう。定款変更には手続が必要。 |
情報公開 |
毎年、外部にも活動内容・決算内容等を公開する。 |
NPO法人のメリット・義務
法人格取得によるメリット
- 法人名で銀行口座を開設できる。
- 法人名で不動産登記ができる。
- 法人名で事務所の賃貸、電話加入等の契約を締結できる。
- 情報の公開を通じて、団体の活動等に対する理解が得やすくなる。
- 組織運営、責任体制等が明確になる。
- 社会的な信用が高まる。
- 国際的なリーガルステイタスが得られる。 等
法人格取得によって生じる義務など
- 毎年、事業報告書、収支計算書、役員名簿等を作成し、これらの情報を公開しなければならない。
- 法人の運営にあたっては、法や定款に定められたルールによる必要がある。
- 法人の解散の際に、残余財産を自由に処分することができない。
- 法人としての納税義務が生じる。 等